リハビリテーション部

がん・リウマチ・神経難病リハビリテーションセンター

リハビリテーションは、人生に年月を継ぎ足すだけではなく、
人生の年月に生命をつぎ込むことである。(ハワード・A・ラスクのことば)

札幌山の上病院/夜外観 高齢化、あるいはがんの手術や化学療法などの高度な治療により、呼吸・心臓・消化器・腎・骨・免疫系などの重複障害を来たし、在宅生活への移行が困難となることは少なくありません。
その重複障害に焦点を合わせた治療と、専門的視座から分析した生活の再構築に向け、がん・リウマチ・神経難病リハビリテーションセンターが開設されました。

先日開催されました 札幌山の上病院リハビリテーションセミナー「長生きできるがんのリハ ~ がんのリハビリテーションって何? ~」 の記事もぜひご覧下さい。

札幌山の上病院のリハビリテーションの特徴

A)がんなど重複障害の内科系リハビリテーション(内部障害リハビリテーション)

近代医療の一方、がんの慢性期をふくめ完全治療を望めない重複した難治性病態があります。
重複した内科疾患により自宅生活が困難な症例の、在宅復帰を可能とするリハビリです。
重力に抗する運動リハビリは、心、呼吸、運動機能を確立をします。
有酸素運動リハビリは、臓器細胞のミトコンドリア機能に対応し、24時間の生活リズムは自立神経に作用します。 重複紹介者の活動は通常不活発で、全身臓器の機能低下、能力低下の悪循環を生じており、食事療法、水分管理に加え、運動療法、薬物療法、教育、心理的リハビリ治療が必要です。

B)神経難病の機能回復神経学、神経可塑性によるリハビリテーション

脳卒中のような急性障害と、パーキンソン病のように進行性の長期にわたる障害がありますが、
起こる神経障害はあらかじめ予想されます。
病期の分析から、障害に先制的なリハビリが可能です。
神経機能の回復には短期の回復過程と長期にわたる回復過程がありますが、
自然機能回復と廃用の防止もあります。
神経の学習機能による機能の回復は、可塑性のリハビリと呼ばれます。
神経可塑性とは残された神経組織の機能の再構築です。繰り返しの学習による運動療法、生活指導、薬物治療、食事療法、教育など、リハビリと看護には一貫した方針が必要です。

1)がん・重複障害の内科医療と内部障害のリハビリテーション

がん患者は特に、初期の治療が終了したあとも、多くの疾患・障害が重複した特徴的な状態にありますこれを“がん・重複障害”と呼びます。

がん重複障害の内科治療

がん治療にかかわる重複障害は、内部障害として多様な内科疾患の治療の必要性が残されます。医療の専門分野全体としての介入および病態の経過を詳細に観察できる、画像診断の施設との連携により再春の治療の機会を失わないことが肝要とされています。

2)がんのリハビリテーション集中入院の対象となる障害

がんそのものによる障害
  • 骨への転移による痛みや骨折
  • 脳腫瘍による麻痺(まひ)や嚥下・言語障害
  • 脊髄(せきずい)腫瘍や転移による麻痺や排尿障害
  • 腫瘍が末梢神経を巻き込むことによるしびれ・脱力
がん治療の過程で生じる障害
  • 抗がん剤治療や放射線治療による筋力・体力の低下
  • 胸部や腹部の手術後に起こる肺炎などの合併症
  • 乳がんの手術阿知に起こる肩関節の運動障害
  • 舌がんや甲状腺がんなどの頭頸部がんの治療後の接触・発生の障害
  • 腕や足(四肢)に発生したがんの手術後に起こる機能障害
  • 抗がん剤によるしびれや筋力の低下
歩行リハビリ

3)重複障害のリハビリテーション(リハ)

呼吸リハ

薬物療法のみでは障害されたしえ且つ機能を軽減、回復するには限界があり、在宅復帰には“重複障害のリハビリ”が多くの場合必要とされます。
例えば、下記のようなリハビリがあげられます。
呼吸リハ、心臓リハ、神経リハ、嚥下リハ、悪性腫瘍リハ、などの内部障害リハビリが昨日回復、家庭復帰、社会復帰に必要となります。

4)がんクリニカルパスの具体の一例

3日から2週間の短期集中入院コース
  • がんが進行し、生活機能全般に障害がある患者に、生活機能の運動耐用能の改善、維持を行い目標、限界を設定する。
  • がん治療とがん以外の疾患m内部障害の要因を画像診断する。
  • 自分らしい生活にむけ、筋力、心肺機能などの耐用能を
評価プラン 入院日 1~3日 4~6日 7~14日 ~退院日
担当医 入院説明 心理、週間、初期リハ導入と期間と目標設定
専門医 MRI、CT 運動負荷テスト SPECT 総合的アセスメント
専門リハ 各専門プラン
理学療法
作業療法
言語療法
生活評価、目標
身体機能、構造評価
生活機能、栄養評価
摂食、嚥下、言語
リハプランの構築
リハのスケジュール
リハの可能性、限界
本人・家族への説明

5)がん治療過程総てにおける運動療法の指針

がんの治療中や治療後に運動を実施するにはリスク管理を要しますが運動の実施は安全です。(但し、専門的身体機能評価を必要とします。)

  • 治療の副作用や、治療中の活動定価が、身体・細胞機能を低下させ、日常活動で必要な消費エネルギーが増大し怠惰感につながる。
  • 適切な運動により身体・細胞の有酸素希望を高め、労作時の怠惰、精神的苦痛を軽減する。これにより生活の質(QOL)が向上する。
  • 運動負荷テストにて適度の有酸素運動量をリハの専門的視座から評価し、治療早期よりミクロレベルのリハビリ効果を求める
  • 有酸素運動(ウオーキング、エルゴメーター)、ストレッチやレジスタントトレーニングを、個別プログラムに沿って漸増する。

6)がん、難病疾患などのリハビリテーションと心療内科

内科疾患、神経難病、リウマチ、膠原病、がん疾患など、明らかな身体疾患のストレスなどにより身体症状が悪化します。
診療内科は、内科学から発展しましたが、神経難病、がん疾患などのストレスなどに対応した診療科目です。
診療内科で扱う病気は、うつ状態、パニック障害、睡眠障害、慢性疼痛、慢性疲労症候群、機能性胃腸障害、頭痛、気管支喘息、精神腫瘍学のがん疾患のケアなどがあります。薬物療法の身体疾患の治療と共に、精神面の治療を行います。
身体だけではなく心理、社会面などを含めた、全人的治療が心療内科治療です。

札幌山の上病院は、これらの疾患・障害・リハビリに対し、全人的な治療を行う使命と用意があります。

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