山の上病院 新着情報

第1回市民講座 札幌山の上病院リハビリテーションセミナー

札幌山の上病院リハビリテーションセミナー「長生きできるがんのリハ ~ がんのリハビリテーションって何? ~」が平成29年11月18日(土)に開催されました。がんにおけるリハビリは、「生活の質を大切にする」という考え方に基づいて行われます。今回はそのリハビリの具体的な内容を皆様にお伝えするべくセミナーを企画しました。

まずはじめに、当院 蕨理事長が、がんに対するリハビリの総論について講演を行いました。

  • がんと共存するために栄養・筋力のリハビリが必要で、生活力と長生きするためには細胞のリハビリが必要である
  • 筋力、身体能力を1MET(運動強度:外部サイト)増加させることで、生命予後は10~20%のびる
  • 運動療法とは、呼吸のリハビリ→心臓のリハビリ→細胞のリハビリ、この三つが歯車となり効果をもたらす
  • 寝たきりの方々にいかに重力に逆らったリハビリをするかが重要である
  • がんのリハビリは自然の治癒力を引き出す細胞のリハビリである
  • 運動療法と栄養管理は長生きするがんのリハビリである

等の内容で、がん治療におけるリハビリの重要性をご紹介しました。

次に当院リハビリテーション部 須貝理学療法士の講演では、当院に実際入院しがんのリハビリを受けられた3名の方々の治療経過を呈示しました。いずれの方も入院時は栄養状態が悪く筋力が著しく落ちていたため、一回あたりの時間を短く設定したリハビリを一日に数回行うようにして、決して無理がかからないようにしました。その後、食事が摂取でき筋肉の基であるたんぱく質の数値がアップしたことを確認してから、積極的なリハビリへと移行しました。全員ベッド上の状態から2~3ヶ月かけてリハビリを行い、補助具もしくは車いす使用で退院となりました。

ご参加いただいた方々からは、「がんのリハビリの重要性が良くわかった」、「大変わかりやすくがんは怖くないと思った」、「がんのリハビリについてよく理解でき、その効果に驚いた」などのご感想をお寄せいただきました。

当院のがんリハビリの詳細につきましては、がん・リウマチ・神経難病リハビリテーションセンターをご参照ください。

第1回リハビリテーションセミナー パンフレット

一覧ページへ戻る